2023.10.3 軽ハイキング部 祇園山ハイキングコース D
山行名 軽ハイキング部 祇園山ハイキングコース D
山行日 2023年10月3日(火)
リーダー 藤田幸子
参加者 28名(男性5名 女性23名 内体験1名)
コース 鎌倉駅西口-八雲神社-祇園山ハイキングコース―祇園山見晴台-高時腹切やぐら-東勝寺橋-紅葉山やぐら-宝戒寺-八幡宮-昼食(和風レストラン静久)― 鏑木清方記念美術館-鎌倉駅西口
歩行時間 5時間 (休憩時間含む)
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猛暑が少し和らいだ爽やかな鎌倉の朝、皆、期待でウキウキした様子だ。リーダーの説明によると、約4年ぶりに通行が再開した祇園山ハイキングコースを歩いた後、午前中のテーマは、鎌倉幕府滅亡の地となった北条氏の屋敷跡一帯を散策し、午後は鏑木清方記念美術館の特別展を鑑賞する、まさに鎌倉の歴史と文化の両方に触れる一日だ。
寄り道しながら歩き、まずは、駅前交差点にある大巧寺の参道を通りぬけ、ぼたもち寺(常栄寺)にも立ち寄る。その先の幟の目立つのが、京都の「祇園さん」こと八坂神社を勧請した八雲神社、今日の出発点、祇園山ハイキングコースの登山口だ。本堂の右奥から急な石段を上がり、細い山道を暫く登ると展望台に出て、眼下に町並みと海、遠くに富士山も見えた。すぐ足元に鎌倉の町が広がっているとは思えない静けさだった。
祇園山ハイキングコース1.5Kは、快適な稜線歩きばかりではなく、短いがかなり足場の悪いアップダウンを繰り返し、更にその先の急階段を下ると「高時腹切りやぐら」に出た。新田義貞軍の鎌倉攻めで屋敷を焼かれ、東勝寺(北条得宗家の氏寺)に逃げ込んだ北条一族870余人が、ここで自刃して果てた惨状を思うとぞっとするが、今は、跡地は柵で塞がれ草が生い茂るばかり。あたりは静かな住宅街だ。
宝戒寺の裏側にある紅葉山やぐらは、昭和10年に発掘された北条氏代々の納骨場と伝わるとの看板があるが、今は施錠された柵でおおわれ、覗き込んでも何も見えず残念だった。鎌倉幕府を滅した後醍醐天皇が足利尊氏に命じて、北条高時慰霊のために屋敷跡に建立したという宝戒寺では、一族が自刃した5月22日に、毎年大々的に法要が行われるそうだ。およそ700年の歴史を刻む寺はこの日、白萩が咲き始めていた。
昼食は、全員で鶴岡八幡宮前の和風レストランでランチを食べ、午後は、鏑木清方が93歳まで過ごしたアトリエのある美術館で、日本画の美しさに触れ、その画力と繊細さに感心する充実した一日であった。
投稿者 中澤正子
写真撮影者 猿橋涼子 中澤正子 藤田幸子
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