2025.2.15-16 黒斑山・四阿山B
山行名 黒斑山・四阿山 B(教育部・雪山初級)
山行日 2025年2月15日(土)~2月16日(日)
リーダー 三谷嘉章
参加者 11名(男性5名 女性6名)
コース 小諸駅=高峰高原ホテル―車坂峠―草すべり分岐―黒斑山―往路戻る―高峰高原ホテル=小諸宿(泊)=四阿山登山口―四阿山―四阿山登山口=小諸駅
歩行時間 ①6 ②7時間位
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(1日目) 黒斑山(くろふやま)
雪山山行の1日目は黒斑山。長野県と群馬県の境にあり、浅間山の第一外輪山の最高峰(標高2404m)である。浅間山は火山活動のため現在は登山が禁止されているが、ここ黒斑山からは噴煙の上がる浅間山を間近で見ることができるので登山客に人気だ。積雪期の浅間山はうっすらと雪がかかり、まるで粉砂糖をまとうように見えることから、ガトーショコラと呼ばれている。
高峰高原ホテルへ向かう車窓からは小さく富士山が見え、テンションがあがった。ホテル近くの駐車場は既に満車。少し離れたところに車を停め、登山口となる車坂峠へ徒歩で戻った。ここで2班に分かれると各自アイゼンを装着し準備を整える。A班が出発してから約5分後、我々B班も出発した。快晴な上にほぼ無風、今日はこれ以上ないくらいの絶好のコンディションで眺望への期待も高まる。リーダーが雪山晴男というのは本当らしい。
車坂山を経て樹林帯の中を1時間ほど進んでいく。踏み固められた雪道は歩きやすいが、すれ違い時に少し脇に逸れると足がズボッと膝まではまってしまう。両足がはまると抜け出すのが大変なので要注意だ。アイゼンを付けた足はいつもより重く、気温も高いためすぐに汗ばんできた。チームリーダーの指示で給水もこまめに行った。チームリーダーはその班のリーダーだ。今回の山行では全員に役割が与えられている。トップ、セカンド、チームリーダー、リーダー補佐、会計担当など。各自がより積極的に山行に関わり、成長できるようにというのがリーダーの方針であり、この山行の重要なテーマでもある。
槍ケ鞘に出ると、目の前にどっしりとした浅間山が現れた。写真で見るより何倍も美しい。浅黒い山肌に雪がかかった姿はまさしくガトーショコラだ。「きれいだね」と皆大はしゃぎで写真を撮った。ここからトーミの頭を通り更に10分ほど歩くと黒斑山に着いた。浅間山がぐっと近くに感じる。形の変わる噴煙で生きている山という事を実感する。山頂付近は写真撮影の順番待ちの人で賑わっていた。ここでSさんからガトーショコラの嬉しい差し入れが。ショコラを片手に笑顔で集合写真。道中では明日登る予定の四阿山や八ヶ岳、北アルプスなどの雄大な景色も望め、大満足の登山であった。
ホテルに到着すると、まずは温泉で汗を流す。歩き疲れた足にぬるめのお湯が心地良い。夕食はお待ちかねのバイキング。すき焼きやアルコールまでお代わり自由ということで、お腹いっぱいになるまで、談笑しながら楽しんだ。
食事が終わる頃にリーダーから「この後、反省会やるから」という一言があり、20:30から真面目な反省会が始まった。いつもと違うピリリとした空気に部活のミーティングを思い出す。議題は今日の反省点から。離れた2班の連絡の取り方や、足をつった場合の対応、つらない為にはどうすれば良いかなど。トップ・セカンド・ラスト・リーダーのそれぞれの役割についても話し合う。美味しいワインも手伝って議論は続き、気づけば22:00に。明日に備えてお開きとなったが、どの話もとても為になり大変有意義な時間であった。
明日は初めて班のラストを歩くことになった。不安もあるが、貴重な経験をさせて頂けることに感謝したい。今回は与えられた役割であるが、自ら進んでできるようになる方が望ましいだろう。大きな役割でなくても、一人一人が山行や会のために少しずつ何かできたら、もっと楽しい山行、もっと素敵な山岳会になっていくのではないか、そんな事を考えながら眠りについた。(M)
(2日目)四阿山(あずまやさん)
目の前に広がる大パノラマ、言葉が見つからないほどの景観にまた出会えるか期待が膨らむ。
今日は、四阿山。スノーシュー。朝から曇り。昨日の壮観な景色を見た次の日だ。欲深くなる。晴れ情報も出てはいるがなんたって山の天気だ。「お願いだ。晴れてくれ!」と空を仰ぎながらスノーシューを付けた重たい足で歩を進めて行く。
途中、雪がチラチラと舞って今日はダメかなぁと諦めかけていたら上空で強風が吹き始め雲がものすごい勢いで流れていく。なんとお日様がこんにちはとやってきてくれた。山並みが見えてきた。北アルプスの全貌から妙高、火打、富士山。もちろん間近に浅間山。昨日の黒斑山からの向きと異なりガトーショコラを齧った様な形に見える。それも面白い。
噴煙も時より上がっている。下山時には皆が思い思いにまだ踏み入れていない雪の上をスノーシューではしゃぎながら降りて行く。たまに雪の中にドボンと大きく踏み抜く。そんな姿に大笑い。とにかく楽しい!
四阿高原まで降りて来てどこまでも続く真っ白な広野で女子全員で寝そべり大の字になる。まさに青春。こんな時間を過ごせた事に感謝。童心にかえった山行でした。
下山飯の味噌ラーメン、美味しかったなぁ~。(バシコ)
追伸:昨夜と下山後に反省会。昨夜の反省を踏まえての先頭歩き。先輩からのアドバイスに合点がいく。更に下山後の反省は、次回に繋げたい。少しは成長できたかな・・(苦笑)
最後にリーダーのつぶやきが印象に残った。
「みんながそれぞれの役割を果たして、みんなで作り上げる山行は楽しい。」
投 稿 者 M、バシコ
写真撮影者 メンバー