2025.3.28~29 丹沢主脈縦走 A
山行名 2025.3.28~29 丹沢主脈縦走 A
山行日 3月28〜29日(土〜日)
リーダー 三谷嘉章
参加者 8名(男性2名、女性6名)
コース 高尾山口駅-高尾ベースキャンプ泊 =焼山登山口-焼山-蛭ヶ岳-丹沢山- 塔ノ岳-大倉バス停-渋沢駅
歩行時間 1日目0時間、2日目12時間
コメント (前日夜) 距離23Km標高差2200m、1泊2日が推奨されるルートを1日で歩く今回の山行。前泊する高尾ベースに集合し美味しい食事のあと軽くミーティングを行う。天気予報は雨から雪、足元はドロンコ祭り、との前情報を受け「明日は修行だな」とのリーダーの言葉に皆の緊張感が高まる(このメンバーなら大丈夫、と何度も口走るSさん以外)。「不安だけど頑張ろうね」と声をかけ合い床についた。
(当日) タクシーで焼山登山口へ。「これから気温が下がるのでレイヤリング注意。ゴール目標17時半とリーダーの挨拶のあと5時半に歩き出す。
序盤は曇り空、気温は高め、急登を汗をかきながら登っていくが、程なく雨が降り始める。
「今は暑いけどこの後寒くなるし。でもずっと登りだし…」レイヤリングに悩みながらレインウェアを着込む。
最初の休憩ポイント黍殻[きびがら]避難小屋(綺麗です)で、Sさんからの差し入れの高級カステラで小腹を満たす。(いつも有難うございます)
ここから延々と濡れた木道が続き、滑らないよう集中して歩を進める。
蛭ヶ岳の手前から雨は雪に。木道プラス木の階段と靴の半分が埋まるドロンコ地獄の繰り返しに心が折れそうになった頃、やっと蛭ヶ岳に到着!誰もいない山頂で写真を撮り直ぐに出発。
不動ノ峰休憩所(こちらも綺麗)で昼食をとり外に出たら雪が激しくなっていて、とにかく寒い!が積もった雪のおかげで階段が滑りにくくなって有難い。
丹沢山手前には短いが岩場があり、岩好きの私はテンションが上がる。
こちらも貸切状態の山頂を超えると、雪は小雨に変わり歩いてきた稜線がぼんやり見える。「よく歩いてきたな〜」と胸を熱くしていると、すれ違いの方がどんどん登ってくる。悪天候でもやっぱり人気の山である。
ようやくたどり着いた塔ノ岳では「やり切った!」と皆、笑顔に。あとは降るだけ!
途中リーダーから「17時35分のバスに乗るぞ!」と声がかかり、ギアチェンジしたトップのサブリーダー猛スピードにびっくり。底力が凄い!ぬかるみや濡れた石に足を取られないよう必死に着いて行った。
17時15分大倉バス停に到着。グータッチした皆の顔は、雨だか汗だかでグチャグチャだけど充実感あふれる笑顔だった。
(最後に)チャレンジングな山行を計画、実行し、ラストから全員を見守って下さったリーダー、有難うございました。一回りも二回りも成長できたように思います。
また悪天候、悪路の中ほぼトップを歩いて下さったサブリーダーには感謝しかありません。
皆が無理なく歩けるペースをずっと続けられる足運び。辛くなる前の絶妙なタイミングでの休憩。「早くない?あと少しだよ」と声をかけて下さる優しさ等、トップのお手本を見せて頂きました。
そしてメンバーの皆様、今回ほど「仲間がいるから頑張れる」と思えた山行はなかったように思います。有難うございました!
(SLコメント)
気象条件が悪く、眺望もなく、あまり楽しい山行とは思われないかもしれません。しかし、雨天登山には、身に着けている登山ギアが雨に耐えられるかどうかを確認したり、雨天時のパッキング方法を考えたりと、学びが多く、必要なことだと考えています。
私自身、ゴアテックス素材の登山靴(2年目)の上にスパッツ、その上にレインパンツを履いていましたが、歩き始めて約4時間後に浸水しました。もしこれが泊まりの縦走登山であったなら、続けることは難しかったと思います。
今回の山行は12時間と長時間にわたるものでしたが、以下の理由から踏破する自信がありました。おそらく、リーダーも同じ考えで決行されたのだと思います。
*リーダーはメンバーに対する気配りができ、状況判断が適切にできる
*メンバーは普段からクライミングや安全登山講習に積極的に参加し、成長を目指して日々学んでおり、完歩できる経験値と力量を備えている
*全員がしっかりとした装備を身に着けており、低体温症のリスクをある程度回避できる
*ルート上に山小屋や避難小屋が設置されており、緊急時に避難することができる
*下山後の交通手段が確保されている
*雨・雪の予報がありましたが、平均風速が10m/s未満という予報であり、大きなリスクを伴う地形ではなかった
今回の山行を無事に歩ききったメンバーは、OMCのどの山行にも参加できる力量を備えていると思います。アッパレです
投 稿 者 石川直美 ・原坊
写真撮影者 参加者の皆さん