2025.6.04~05  八ヶ岳 横岳・硫黄岳 B

山行名  八ヶ岳 横岳・硫黄岳 

山行日  6月4 ~5日(水~木)

リーダー 久保田 勝美

参加者  11名(男性1名 女性10名)

コース  茅野駅=桜平-夏沢鉱泉-オーレン小屋-夏沢峠-硫黄岳-硫黄岳山荘泊-硫黄岳-赤岩ノ頭
      -赤岳鉱泉-北沢-美濃戸口=茅野駅

歩行時間 1日目:5時間 2日目:8時間(休憩含む)

コメント 高山植物の宝庫である八ヶ岳。悪天候のため、一日延期しての実施となった。5月下旬~6月中旬頃にみられる「ツクモグサ」と「ホテイラン」は、どちらも絶滅危惧種で貴重な花だ。晴れていないと開花しないツクモグサを見るならやはりお天気は重要。

ツクモグサは本州では八ヶ岳と白馬岳の2か所しか咲かないといわれている。ホテイランは本州の中部地方に分布し、亜高山の針葉樹林下に生育するとされているが希少な花である。

茅野駅に集合し桜平登山口へ。登山口はすでに標高2057m。ゆっくり景色を楽しみながら標高をあげていく。オーレン小屋でお昼休憩。登山客が小屋名物のボルシチを食べているのを見てちょっと羨ましいと思ってしまった。(食いしん坊なのでお許しを)

前日の雨のおかげで新緑鮮やかな森、生き生きと元気な苔を眺めているうちに夏沢峠に到着。ここまでは順調だったが、樹林帯を抜けてからは風との闘いとなった。硫黄岳山頂までは爆裂火口を眺めながらケルンの陰で風を避け、リーダーの「耐風姿勢をとって!」の声に耳を傾けながら、飛ばされそうな風から逃げるように硫黄岳山頂を後にした。

硫黄岳山荘に到着。案内された山荘内は外観の印象からは想像もつかない設備にみんな驚いた。食事もこだわりの詰まったものである。夕食前後は談話室で楽しく談笑。20時には就寝。山荘に泊まっていることを忘れてしまう快適さだった。夜中にふと目が覚めたため外に出てみた。満天の星空を眺めることができたことに満足して再び眠りについた。4時30分、空が白んでいたため、慌てて外へ出てみた。雲の上から登ってくる朝日を眺めることができた。

6時30分横岳に向けて出発。雲ひとつない青空だが稜線は風が強い。耐風姿勢をとりながら前進したが、山荘へ引き返すこととなった。このまま稜線を進んでも危険が伴うと判断。横岳~奥の院~三又峰~地蔵の頭のルートを変更。北側にはまだ残雪もあり、懸念されていたルートでもあった。

ツクモグサを見ることができないのは残念だが、硫黄岳山荘前の咲き始めたばかりのキバナシャクナゲを見て、ホテイランの咲く南沢を目指した。時間に余裕があるのでお花と景色を楽しみ写真撮影。

美濃戸山荘の前で休憩しているとふわふわと太陽の光に反射しながらたんぽぽの綿毛のようなものが飛び幻想的な光景。「「柳絮(りゅうじょ)」と言うのよ」と教えていただいた。柳の花が咲いた後、白い綿毛のついた種子が春に飛び漂うのだ。

最後の楽しみにホテイランを探しに、南沢を登り返した。踏み跡で花芽が踏みつぶされないように地元の方がロープで保護している。ホテイランは森の妖精とも言われ、牧野富太郎博士が命名。唇弁の形が布袋様のお腹に似ていることが名の由来で「布袋蘭」。花茎は高さ10~15㎝、花の向きも一番見てみたい正面を向いていない。写真におさめるにはなかなか難しい方向を向いていた。登山道の脇に咲いているホテイランは本当にかわいらしい。高山植物の盗掘、動物による食害も後を絶たないようだ。 これから先も森の妖精が見られますように。次回はツクモグサと逢えますようにと願いながら八ヶ岳を後にした。

投 稿 者 KANAKO

①夏沢峠 (1)
②ケルン前で
③耐風姿勢忘れないで
④硫黄岳山頂到着
⑤きれいな朝焼け
⑥さあ、出発‼︎
⑦強風で横岳行けなかったけど
⑧赤岩の頭にて
⑨ホテイランを目指して
⑩キバナシャクナゲ、シロバナヘビイチゴ、ユモトマムシグサ、
サンリンソウ、ズダヤクシュ
⑪ ホテイラン
⑫ウスバキオウレン、
キバナノコマのツメ、ミヤマスミレ

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