2025.8.21-24 北鎌尾根 A

山行名  北鎌尾根 A

山行日  8月21~24日(木~日)

リーダー 牛山誠

参加者  3名(男性2名 女性1名)

コース 
【1日目】新宿駅=沢渡駐車場=上高地バスターミナルー槍沢ロッジ(泊)
【2日目】泊ー水俣乗越ー北鎌沢出合ー北鎌コル(テント泊)
【3日目】泊ー独標ー北鎌平ー槍ケ岳ー殺生ヒュッテ(泊)
【4日目】泊ー横尾-上高地バスターミナル=沢渡駐車場=新宿駅

歩行時間 
①4時間半位
②10時間位
③15時間位
④7時間位(休憩含む)

コメント 北鎌尾根は槍ヶ岳の北側に延びる、国内最難関とも称されるバリエーションルートである。一般登山道のような道標や鎖はなく、ルートファインディング能力と体力・気力が試される。これまでに3大キレット、大キレット、ジャンダルムで経験を積み、さらにOMCの沢登りで学んだ登攀技術も活かして挑戦した。クローズドセルマットを100cmに切り詰めるなど徹底した軽量化を行い、ザック重量は水を含まず7.5kgまで抑えて臨んだ。

【1日目】 上高地から入山。青空が広がり歩くのが心地よい。にわか雨の予報があったため足を速めて宿へ向かう。翌日から始まる長大なルートに緊張しつつ、早めに就寝した。

【2日目】 朝5時に出発。水俣乗越を越え、いよいよ北鎌沢出合に向けて源頭部を下降する。ザレた急斜面が続き、声を掛け合いながら集中して下った。大岩が砂に埋もれていても、足を置けば沈むという浮石だらけである。出合からコルまでは標高差600mの登り。水量が多く「まるで沢登りだね」と笑い合った。最後の水場で登頂に必要な5リットルを補給し、ザックはずしりと重くなった。一歩一歩たゆまず登り続け、ようやく北鎌のコルに到着。テントを張り、湯を沸かして夕食を作り、それぞれが持参したアルコールを交えて楽しい時間を過ごした。

【3日目】 北鎌尾根の核心部を越え、槍ヶ岳山頂を目指す。天狗の腰掛け、逆コの字と進み、岩は脆いため登攀時にはまずヒビのないものを選び、軽く掴んで安定を確かめてから力強く登った。北鎌独標からは荒々しい槍ヶ岳が目前に迫り、気持ちが高揚する。やがて歩みは次第に鈍り、北鎌平を越える頃には時間が押し、山頂アタックは真っ暗闇の中での挑戦となった。ルンゼやチムニーはロープで確保を取りながら慎重に登攀し、槍ヶ岳山頂にある祠の裏に立った瞬間、疲労を忘れるほどの達成感に満ちあふれた。

ルートファインディングを担ったリーダーは我々以上に歩き、難所では自らフリーで先行してロープを下ろし、安全を確保してくれた。その支えなくして登頂はあり得なかった。今回の山行は大きな誇りと自信となると同時に、登山の本質は「成功」ではなく「無事に下山すること」であると、あらためて心に刻むものとなった。

投 稿 者 J・F
写真撮影者 参加者の皆さん

①水俣乗越にて。この後ろからバリエーションルートに入る
②水俣乗越から北鎌沢出合まで天井沢を500m下る。ザレ場からガレ場に。浮き石だらけで掴むところなし
③北鎌沢出合に到着。左側の天井沢を下りきり、お次は右側の北鎌沢を600m登り返す
④水量が多くて北鎌沢の半分くらいまで水場あり。北鎌沢分岐では右俣に進む
⑤北鎌尾根にある「北鎌のコル」にテント設営。虫が多くてパワー森林香(赤)を焚く
⑥天狗の腰掛(P9)を過ぎて独標基部はトラバース。千丈沢側に突き出た「逆コの字」を通過中
⑦「逆コの字」を過ぎると、ここから独標に向けて直登開始!
⑧ついに北鎌独標(P10)制覇!奥に見える槍ヶ岳はまだ遠い
⑨独標からの激くだり。独標以降は本格的な岩稜帯となる
⑩振り返ると北鎌尾根の小ピークが続く。その先の独標はガスに包まれ見えず
⑪大槍・孫槍・小槍が見える。これが槍ヶ岳西稜ルート(小槍から大槍山頂へと登るアルパインルート)であることを後日知る
⑫槍ヶ岳の基部にたどり着く。上下チムニーを登攀すると槍ヶ岳山頂の祠の裏にひょっこり出ます

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