2024.10.30〜11/01 栗駒山・栗駒古道 C

山行名  栗駒山・栗駒古道   

山行日  10/30〜11/1(水~金)

リーダー 村松 みさを

参加者  20名

コース  1日目 くりこま高原駅=いわかがみ平登山口ー(中央コース)山頂ー
         いわかがみ平登山口=宿(周辺散策)
      2日目 宿=世界谷地入口ー栗駒古道ー世界谷地第2ー世界谷地入口=宿=伊豆沼=
         くりこま高原駅

歩行時間 1日目:3時間41分(休憩含む) 2日目:6時間10分(休憩・観察含む) 3日目:0時間 

コメント 1日目 栗駒山登山
 東北新幹線のくりこま高原駅から宿の女将の運転するバスで、最初の目的地である栗駒山に向った。約1時間の道のりの途中、田園風景が続くなか、田圃に何かが数十個単位で見え、誰かが「あれは株かな」と呟く。すかさず、この旅の案内役でもある地元出身のOさん(SL)が「あれは雁だよ」と教えてくれた。Oさんにはバスの中だけでなく山行途中にも地元の歴史についてもお話いただいた。
 栗駒山(別名須川岳と呼ぶ)は、なだらかな稜線の標高1625メートルの山である。                    登山道(中央ルート)は、半分以上石畳の道である。いわかがみ平の登山口から登る。天気は良い。山頂から見えるという月山、鳥海山、駒ヶ岳などの山々の話に期待が高まる。しかし、中腹で雲行きが怪しくなってくる。風も出てきた。低木の中に身を隠すようにして登山道で早めの昼食をとる。山頂近くの急登では、濃い霧の中に迷い込んだようである。昼過ぎに登頂。が霧のため何も見えず、記念写真を撮って早々に下山することにする。 しかし、下山を開始後すぐに山に変容が現れる。霧が右に左に斜めに急速に流れ、頂上が現れ消えあるいは縦に半分になり、同行の誰かが「山が動いているようだ」と言った。まさしく、我々一行は「栗駒山の山容が改まった」のを目撃したのである。
 下山後、宿で温泉に入った後、リーダーの提案で交流会が開かれる。自己紹介や山行の体験で盛り上がる。 そして、皆が楽しみにしている夕食である。都会では中々食べられない地のモノの料理が出る。養殖の岩魚を使ったお刺身・天丼・一尾丸ごとの田楽、岩魚の骨酒も。ずんだ餅、山菜など、料理の話で会話が弾む。

2日目 栗駒古道
 朝6時30分に宿を発つ。登山口は世界谷地(せかいやち)からである。世界谷地とは辞書的には広い湿原という意味であるが、由来は、修行僧が湿原一面に花咲く光景を、極楽浄土の世界と形容したと伝わっている、とのことである。古道歩きには、地元の男性お二人がついていくださった。お二人は当地の地形のみならず、樹木、花、キノコ等に詳しい。(助かりました)
 栗駒古道は、ミズナラ、ブナ等が群生している原生林の中を通っている。道そのものは、古代に開かれ近世、明治、昭和とルート等が変遷したが、これら時代ごとの道路名を総称して「栗駒古道」という。
 我々は地元のお二人の話を聞き、あるいは同行者と何気ない会話を交わしながら、ほぼ平な古道をところどころに見えるキノコや紅葉を楽しみながら歩いた。6時間の道のりはそれなりにこたえた。
 その後、宿に戻り温泉で汗を流し、最終目的地である宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターに向った。伊豆沼は雁の飛来地であり、来年の1月頃まで当地に留まるそうである。見どころは、昼間は餌場の田圃にいるが、塒(ねぐら)である伊豆沼に帰って来るときの様子である。雁は編隊を組み矢印状になったり、横一線状になったりして、鳴きながら戻ってきた。  圧巻である。
 古来歌に詠まれてきたので、知識としては知っていたが、見たのは初めてである。                    同センター研究員によると、編隊は複数の家族で編成され、飛行中あるいは沼の中でも鳴き声で距離感を掴み、お互いを認識しているとのことである。少し博学?になったところで帰りの時間となる。

 今回の宿泊山行は多彩で実りあるものであった。                                        20人もの大部隊が事故なく盛りだくさん楽しめたのは皆さんとの協力の賜と感謝。                    そして地元の人との縁(えにし)を何年にもわたって紡いできたおいらく山岳会だからこそ成し得たものと思っています。ありがとうございました。

投 稿 者 中原 洋吉

写真撮影者 久保 加奈子  村松 みさを

1.キノコ色々

1.

2.キノコ色々②
3.栗駒山
4.ガスも晴れて快適な下山
5.宿周辺の散策
6.岩魚尽くしの豪華な夕食
7.くりこま荘前で
8・今日も快晴 いざ栗駒古道へ
9.栗駒古道①
10.栗駒古道②
11.栗駒古道③
12.世界谷地散策
13.世界谷地からの栗駒山
14.世界谷地 最高の気分!
15.伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターで
16.V字飛行で帰ってきた雁 雁たちが落雁

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